お姫様のガーディアン

 ホテルに戻る車の中──少女はアライアの腕の中で泣きじゃくっていた。

「怖かった」

「……」

 奴らは、おそらく皇子の配下の者だ……ランカーは険しい表情を浮かべる。闘っている時に喋っていた言葉のアクセントに皇国のクセがあった。

「日本は危険な国だな」

「!」

 アライアの声にハッとする。

「おいおい、ありゃ日本人じゃなかったぜ。日本はかなり治安のいい国なんだ」

 アキトはそれに反論した。

「あれはレオン皇子が差し向けたものでしょう」

 ランカーの言葉に王女はビクリと体を強ばらせた。

「レオン皇子……まだ懲りずに」

「なに?」

「そこんとこの事情は聞いてないね」

「! ああ、言い忘れていた」

 ランカーはホテルに戻るまでのあいだに2人に説明した。

「処でベリルはどうしたんだい」

「ちょっと寄るところがあるみたい」

 ダグラスは伸びをしながら答える。