お姫様のガーディアン

 殴り倒さなきゃいいけど……とダグラスがつぶやいた。

「なんのつもりだ」

「大事な皇妃候補だから確保しに来た」

「誰が皇妃だ」

「もう逃げられないよ」

 勝ち誇ったように青年は鼻を鳴らす。

 ベリルはこれでもかと眉間に縦じわを刻んだあと深い溜息を漏らし、呆れたように2~3度、頭を振るとレオン皇子に向き直った。

「これは返そう」

「へ?」

 ニッコリと笑んで青年の両手を握る。

その笑顔にポ~……っとなったが──

「えっ!?」

 気がつくと自分の両手に手錠がかけられていた。