お姫様のガーディアン

「……」

 嬉しそうに笑うノエルをベリルは見やる。

 そして、彼女を守るようにして寄り添うアライアに視線を移した。

 個人を愛する感情は無くとも、目の前の命を愛しく思える。

『あなたは全ての人を愛しているのよ』

 ベリルを愛した女性たちの中に、そう語った者が幾人か存在する。

 そんな事は私には解らない……だが、確かにある目の前の命を守りたいと思う。

 死ぬ事の許されない身になった以前も今も、それは変わらない。

 彼らの笑顔を絶やさぬように、ベリルは全力で走り続けるだろう。