「……」


口を開け、諦めたように立ち止まる拓馬。


そのとき、左からもボーンナイトが現れた。


放心状態になり、周りをキョロキョロと確認する拓馬。4体に囲まれた。


「どうすんだよ……」


一筋の涙がこぼれる。4体のボーンナイトは、一斉に拓馬目掛けて剣をかざした。


「ああああ!」


叫ぶと同時に、その場に蹲る拓馬。


本能的に、割れた腹部を攻撃されたくなかった。


ガチガチと拓馬の歯が鳴る。


ガン!ザン!ガシャ!ガキン!


拓馬のわき腹、頭、背中、太ももにボーンナイトの剣がめり込む。


痛みと同時に、鎧が少しずつ砕かれるのがわかる。激しい恐怖。


「誰か……助けて……助けて!助けてください……助けろよ!」


ひたすら泣き叫ぶ拓馬。ボーンナイトの攻撃が続く。


鎧の破片が、拓馬の周りに飛び散った。


「うっ……うっ……」


歯をくいしばり、泣きながら恐怖に耐える拓馬。


死を覚悟した。心臓の音に、胸が痛い。全身に、激痛が走る。


「くそー!」


そう叫んだ瞬間、一体のボーンナイトが拓馬の横に転がった。頭蓋骨が、半分割れている。


「え……」


その瞬間、他のボーンナイトもバタリバタリと倒れていく。驚いて顔を上げる拓馬。


「何が、起こったんだ……」


そこには、竜太が立っていた。