現実RPG

そこには、竜太がいた。竜太に駆け寄る拓馬。


「竜太、あのときは、ありがとう。礼を言うの、忘れてたよな」


「いいよ、別に。それより、聞いてなかったな。お前、名前は?」


「俺は、拓馬」


その言葉を聞き、竜太の表情が変わる。


「拓馬?」


「ああ。なんだ?」


「もしかして、光魔法の拓馬?」


「ああ、多分。なんか、そんなこと言われたな……」


「……」


急に、沈黙する竜太。


「うん?どうしたんだよ?」


その様子に、そう聞く拓馬。


「いや、なんでもない」


「それより、一緒に行こうぜ。俺、強くなったんだ。さっき、ガイコツ倒したんだ」


自信満々に、笑顔で言う拓馬。


「ガイコツ?ああ、ボーンのことか」


「ボーン?」