「さぁ、なんでも来い!」


堂々と草原を歩く拓馬。とりあえず、ひたすら真っ直ぐ歩く。


「なんだよ、今度は来ねぇのか、ガイコツヤロー!」


と言いつつも、内心ドキドキして心臓が破裂しそうだ。


と、そのとき、1匹の目が赤い子猫がどこからともなく現れた。


ビクッと反応し、震える拓馬。


「で、出たな、モンスター!」


よく見ると、子猫の鼻からは血が出ていた。おそらく、さっき拓馬が殴った子猫だろう。


拓馬が腰から剣を抜こうとした瞬間、子猫が襲い掛かる。


「ちょっ!」


子猫が勢いよく拓馬の腹部に激突する。


痛みに怯え、ギュッと目を閉じ、歯をくいしばる拓馬。


しかし鎧のおかげか、さっきほどの激痛はない。それどころか、痛くないほどだ。


「すげー……」