「竜太、なんだよ、やらなきゃならないことって?」


「これから、アークデーモンの所へ行く」


「え!」


話が急展開すぎて、戸惑う拓馬。


「もう、ラスボスかよ!」


「その前に、大魔法の剣を呼び覚まさなきゃならねぇ。拓馬、大魔法使いからもらった石、持ってんだろ?」


「ああ」


「全部、出してくれ。方法は、至って簡単だ。全ての石を手に持ち、『いでよ、大魔法の剣』って言うだけだ」


「わかった」


竜太に言われるがまま、拓馬はポケットから石を取り出すと竜太に一つずつ差し出した。黄色の石、赤い石、青い石……そのとき、緑の石が無いことに気づく。


「あれっ……」


「どうした?」


「緑の石が、無ぇ……」


「……え?」


慌てて両方のポケットをポンポンと確認するが、やはり無い。