「あ。」 その時、何か思い出したかのように声をあげる結城くん。 「…ど、どうかしたっ…?」 「グラサン…なくした。」 あ…逃げる途中におとしちゃったんだ…。 「やっべぇ……。」 確かに、結城くんがこのまま歩いてたらやばい。 ”家に連れてきてよ!” 姉ちゃんの言葉が頭をよぎる。