そして、葉挫眞さんの車が見えなくなるとあたしは玄関のドアを開けた。

『ただいま…』

あたしがそう呟くとすぐに足音が聞こえた。

「渚、遅かったね。昨日はどうしてたの?」

お母さんとお父さんは優しい。
あたしが音楽一筋で進むと言った時、文句1つ言わず応援してくれた。

だから、心配かけたくない。何か…申し訳なくて。