危険な彼女

「突然こんなことを言って、申し訳ないとは思ってる。





………でも、君には聞いてほしい。


桜を"友達"と言える君には…」




そう言って梓さんはまっすぐに俺を見て、意を決したように話し始めた。



「桜は昔から人見知りが激しくてね、人付き合いがものすごく悪かったんだ」




「…桜がですか?」




――ありえない。



人見知りどころか、あらゆる連中に手を出してはこき使ってる姿があるべき姿じゃないのか?







「まあ、今の桜からは想像できないかもね」




梓さんは苦笑いしながら言葉を続けた。




「………で、当然友達なんてできるわけがない。



となると、いつも一人ぼっち。




そこで僕らは桜の望みはできるだけ叶えるようにしたんだ、友達がいなくても不自由しないようにね。







………でも、それは全く違う効果を生み出した」



そこで初めて梓さんは言葉を濁した。



自分の行動を悔いるようにして俯く。




「僕らが甘やかしすぎたせいで…



………桜は、何でも自分の思い通りにいくものだと思い始めたんだ」