危険な彼女

「それで、お兄ちゃんは?」



ん〜、と背伸びをしながら桜が聞いてきた。



期待しちゃいないが、ここまでおぶってやったんだからお礼の一つでもしろよ、このやろう。




「………何よ、その目は」



「いえ、何でもないです…」




――俺って意志弱いなぁ、はは………



改めて自分の弱さを痛感する奈津であった。




「梓さんは着替えてくるってよ」



「ふーん、そう」




……………




……………




そこで、会話は止まった。



今更だが、二人は一つの部屋に二人きりでいるのだ。



女の子に耐性のない奈津がどうしてこの状況に耐えられようか。





――………まずい。


まずいぞ………


気まずさマックスじゃねぇか…


何か話を………





そして、奈津は意を決したように口を開いた。