男の行為はすぐに母の知るところとなった。


母は男には涙を、私には怒りを見せた。

娘の私を「泥棒猫」と何度も何度も罵った。

挙げ句に悲鳴のような叫び声をあげながら、周りのものを手当たり次第私に投げつけた。

そんな母と私を、男はニヤニヤと見ていた。
おぞましい毎日の始まりだった。


逃げ出すチャンスはあったけれども、逃げる気力が出なかった。

私は中学へ行かなくなった。
卒業まであと3ヶ月を切っていたのに…。