プロポーズ。
それは、私が二十歳のとき。

お正月休みが終わる日。


リビングで、お茶と、頂き物の羊羹をご馳走になっているとき、いきなり店長から切り出された。



「ウチに来てくれないか」



どういう意味か分からなかった。

ポカンとしていると、もう一度店長が言った。



「俺の嫁さんになって欲しいんだ」