そして秘密の時間(とき)を共に

「先週来た時、エプロン無くて俺のTシャツ貸しただろ? だから、これは俺ん家専用な?」



うわっ、色は私の好きなブルーで、ポケットにバスケットボールのアップリケがあるよっ!



「ありがとう、涼! 嬉しい♪」

私はさっそくイスから立ち上がって、エプロンをしてみた。



考えてみたら、自分の家で家事をする時は、私服でラフな格好でするから、『マイ・エプロン』なんてしてなかったよ。

こうやって1つずつ、この部屋に私の物が増えていくのって……『自分の居場所』って言われている感じで、照れ臭いけど、嬉しい。