そして秘密の時間(とき)を共に

「ねぇ、涼」

「ん?」

「今日の試合の結果、ちょっと納得いかないんだけど」

「どこが?」

「だって、私よりお兄ちゃんの方が技術もスピードも上なのに、なんで涼とお兄ちゃんが組んだチームより、涼と私が組んだチームの方がダブルスコアで勝つ訳?」

涼は、フッと笑った。

「技術どうこうは関係ないなぁ。俺も正直、ビックリしたけど……おまえ、感じなかった?」

「何を?」