そして秘密の時間(とき)を共に

「ダメだ! 悪化したらどうすんだ?! おまえはいっつも我慢し過ぎんだよっ! たまには黙って言う事聞けっ!」



すっかり『涼』モードだよぉ。



私の返事を聞かずそう言いながら、既に体育館の出口に向かって歩いていた涼。

私は、『誰かに見られたらどうしよう』と言う気持ちと、抱き上げられている関係ですぐ近くに涼の顔があってドキドキするのと、複雑な気持ちが葛藤していた。