そして秘密の時間(とき)を共に

「だから言っただろっ! 保健室がダメなら、俺ん家で手当てする! おまえの荷物、何処だ?!」

うわっ、心配し過ぎて怒り始めちゃったよぉ。

恐る恐る振り返ると、有無を言わせる雰囲気では無い表情をしている沖野先生が居た。



「ステージの上、です」

こうなったら仕方が無い。

「分かった。じっとしてろよ」

私に念を押しながら、ステージに駆けて行く沖野先生。



足の事、みんなにはバレなかったようだから、まぁ、いいか。

本当は沖野先生にも気付かれたくなかったんだけど。