えっ?

思わず私、涼の腕の中から離れて、振り返って涼を見た。

「涼が、作るの?」



すると、涼は得意げな笑みを浮かべた。

「おまえが前に作ってくれて以来、たまに自炊してるんだぞ、これでも」

「涼、料理出来るんだ」

「人並み程度には、な」



あっ。



「それで涼のエプロンあったの?」

文化祭でのあのエプロンを思い出した。