そして秘密の時間(とき)を共に

「もし、あいつが戻って来たら……俺の事は気にしなくていいから……おまえが幸せになれる選択をしてくれ」



……なにを、言っているの……涼?

無意識に唇を噛み締めていた。



なんなの、それ。

『俺の事は気にしなくていい』って、どう言う意味で言ってるの?

僚二がもし戻って来たら、私が僚二の傍に居る選択をしてもいい……って、言っているの?

本気で、そう言っているの?

涼は、それで、いいの?



我慢していたのに、とうとう涙が零れてしまった。