そして秘密の時間(とき)を共に


「どうした? 時間掛かってたな?」

沖野先生はさっきまでのTシャツにジーンズではなく、既にジャージに着替えていて、私が中に入るとそう言った。



「『どうした?』じゃ、ありません」

私はちょっと怒り口調で答えながら、沖野先生の方へ歩いて行った。



「怒んなよ」

あれっ? 沖野先生の口調が変わった。

私の表情を見て、沖野先生はクスッと笑った。