どの位時間が経ったか分からない。



涼の車が戻って来たので、私は立ち上がった。

私が居るのに気が付かない涼は、車を停めて降りてから、傘を広げた。



「涼」

私が呼び止めると、私を見付けて涼は驚いた。



「美雪っ?! バカっ、おまえ、なんでそんな格好でここに居るんだよっ! 鍵あんだろ? 中で待ってろよっ!」

怒鳴りながら涼は、私に近付いて来た。