ガチャ

私は慌てて鍵を開けた。



「おはようございます、隆志先輩」

「真佐志は?」

「あっ、なんか朝風呂入ってるみたいなんだけど……」

「そっか。じゃあ、ちょっと待たせてもらおうかな?」

「どうぞ」

玄関のスリッパを1つ出して、隆志先輩の前に置いた。



「今日もお兄ちゃんとお出掛け? 最近多いよね?」

私はリビングへ隆志先輩を案内しながら言った。

「進路の関係で、いろいろな」



ふ~ん。