そして秘密の時間(とき)を共に

「先生。そんな可愛いエプロン、彼女のお手製なんじゃないですか?」

希未が茶化すように言った。



「残念ながらお手製ではないけど、彼女と色違いのお揃いだったりして? な~んてな」

涼も茶化し返す。



知らなかった……ペアだったんだ……。

なんだか嬉しくて、心の中のさっきまでの不安が、じんわりと温かさで溶かされていく。



「うわっ、気になる~。それってマジ? ジョーク? ん~、どっちなんですか?」

「えぇ、マジだったら、ペアのエプロンして2人で台所に立ったりするのぉ? ラブラブじゃん」

真実と希未が口々に訊いた。