そして秘密の時間(とき)を共に

途中の勧誘にも負けず、希未が案内してくれた教室の廊下には、男子バスケ部の川井君が呼び込みをしていた。

「おっ、美雪、佐伯、舞台お疲れ様~。ちょうどいいタイミングで来たな」

「えっ?」

私と真実が不思議に思って訊く。



「あっ、もしかして、今まで居なかったの?」

「30分、休憩に行ってたけど、さっき戻って来たんだ」

希未と川井君は意味が通じているらしい。