そして秘密の時間(とき)を共に

すると隆志先輩がそれに気付いた。

「すぐ終わるから、2人共、先に行ってていいぞ」



でも。



「はい。ほら、美雪、行くよ」

真実が私の腕を引っ張り、そう言った。



あっ。

半分強制的に引っ張られながら、チラッと振り返ると沖野先生と隆志先輩が話している姿が見えた。



2人で何を話してるんだろう?

すごく気になりながらも、私は演劇部のみんなが待つ控室に戻った。