そして秘密の時間(とき)を共に

すると。



ワシャワシャ



涼が私の髪の毛を、両手で少し乱暴に掻き乱した。

思わず涙が止まり、涼の方を見ると、クスクス笑っていた。



「あのなー、ついさっき、あの星空の下で『ずっと傍に居る』って誓ったばかりだろうが。なのに、勝手に俺をどっかに行かすなよ」

「涼……」



涼が今度は自分がクシャクシャにした私の髪を、撫でるように手櫛で整えながら言った。