そして秘密の時間(とき)を共に

     ☆ ☆ ☆

歓声と拍手に包まれながら、舞台の幕は閉じた。

キャストの挨拶も終わって、会場からはみんな帰り始めていたけれど、私はまだ熱気が冷めずに、ボーっと座っていた。



やっぱり、プロは違うなぁ。

グイグイ引き込まれて、舞台の隅から隅まで目が離せず、ストーリー展開にドキドキハラハラしてしまった。

私が舞台で観る演劇が好きなのは、この肌で感じる臨場感と、こちらが感動した事を直接拍手で相手に伝えられるから。