そして秘密の時間(とき)を共に

「いくら苦手でも、赤点なんて取らないもんっ」

「前回の結果、見たぞ」



うっ。

前回は、実は赤点ギリギリの際どいラインだった。



「あのっ、大丈夫。家に帰ったら、お兄ちゃんに教えてもらうから」

私のセリフで、涼の表情が変わった。



あっ! しまったっ! 逆効果だった!

気が付いた時には遅かった。