俺様王子☆年下カレシ3

そんな私の気も知らず、一歩は私の手を握りしめる。


「沢渡…だっけ?アイツだろ」


「まぁ…そうだけど。沢渡くんとはバイト中ほとんど喋んないよ?」


「まじ~?鈴が2時間も3時間も黙ってられんだ」


それ、私がすごいお喋りみたいじゃない。私だって黙ってる時間ぐらいあるってば。


「沢渡くんて…不思議な子なんだよねぇ。話さなくても自然と言うか。ニコニコほのぼのしてる」


「そーいうヤツが一番危ないんじゃん。あ~オレマジ不安なんだけど」


一歩は頭をくしゃっとする。