「…航、起きてる?」 トントンと叩かれる、部屋の扉。 外から姉ちゃんの声が、聞こえた。 …あれ、いつの間にか寝てたんだ。 外はすっかり暗くなっていて… 時計を見ると、もう0時近かった。 「お姉ちゃん、今から出かけるから。航は…明日バイト遅刻しないようにね」 …返事はしなかった。 こんな時間から、どこ行くんだよ。 小さなため息の後… パタンと、玄関の閉まる音がした。