田舎の王子様~照れ屋な俺様

パタン


扉の外に出ると、小玉くんは私のおでこをパチンと小突く。


「ほんまアホちゃうか?何やっとんねん」


「ご…ごめん。だって、南ちゃんが小玉くんも来てるって言うから…」


「さっきまで会っとったのにまた会いたかったん?」


「う…」


まぁ…それは…否定しないけど。


「ほら、行くで。上まで送ってったるわ」


「いいよぉ。途中で誰かに見られたら、困るし」


「大丈夫やん。先生もう別フロア行ったし。学校のヤツらに見られたかて、何も言えへんって」


そう言うと小玉くんは、私の手を軽く握った。