田舎の王子様~照れ屋な俺様

彼女が言ってたって…どういうコトなのかな。


私が不思議そうな顔してると、夏川くんはまた、紙に書き始める。


「す…ストーップ!」


「へ?」


「あんたねぇ…証拠残し過ぎ。ちょっとこっち来てよ」


夏川くんの手元から、さっきの図が書かれたノートを奪う。そして、彼の背中を押し、宴会場を出た。


騒がしい室内とうって変わり、防音扉を隔てた廊下は、しん…と静まり返っていた。


「ちょっとさ…オレ困るんだけど。ネタに修学旅行の今日のこのライブの特集しようと思ったのに…」


「知らないわよ!あんたがあんな事言い出すのが悪いんでしょ?責任取んなさいよ。ほら、まずこのノートは燃やす」