田舎の王子様~照れ屋な俺様

激しかった心臓の音も、今はすっかり元通り。小玉くんの顔もちゃんと見れる。


はぁ…やっぱ変に意識しちゃダメだね。


「本音を言うと、全部交換して欲しいんやけど。さすがにそれは図々しいよなぁ」


珍しく弱気な感じの小玉くん。


「え!?それって私のお弁当が食べたいって事?」


「皆まで言うなやぁ~。恥ずいっちゅーねん」


小玉くん、笑って私の背中をバシバシ叩く。


「い…いいよ。…こんなお弁当で足りるかなぁ」


「大丈夫」


小玉くんはにこっと笑うと、私の膝の上のお弁当をすくい上げる。