「でもあたし、お2人に会うまでは絶望で道に寝てましたからね」 なーんて下らないことを話していると、 大きな家の前に着いた。 ここは徳井さんの家らしい。 わあっ、と声が出るくらい綺麗な 3階建ての家だった。 「一戸建て、ですか?」 「ん、まあね」 徳井さんはまた自慢げに高笑いをした。 今までずっとマンション暮らしだったあたしは、 新鮮な気持ちでいっぱいになった。