―――――― この日…空から月はふたりを見ていた。 毎日のようにふたりを見つめている太陽と月… ふたりの気持ちを知りながら、その気持ちがすれ違っていく所を見つめている月は、もどかしさのあまり涙を流した… その涙が城の中庭のバラを白いバラに変えた… ロゼアの幸せを思い流した涙… 月は、ただ静かに夜を照らしていた…