『ふぅ。なんか,独りじゃないっていいね』
シャワーから越智さんが戻ってきた。
『そうですね〜。あたしも,毎日寂しいですもん』
越智さんがテレビを見ていたあたしの横に座る。
『なんか…恋人感覚だわ,俺。そういえばキスもしちゃってるし。や,でも大丈夫〜今日は押さえるから笑』
そういう越智さんの首に抱き着いてみる。
『……どうしたの?そんなことされたら俺,何もしないっていう約束守れなくなるじゃん』
『越智さん…ありがとうございます』
『……
…そろそろ,敬語やめない?』
『へ?』
『衣緒李ちゃん固いんだもん』
『わかりま…わかった,敬語やめま…やめる』
『あははは,違和感』
『越智さんが言ったんでしょーっ?!やっぱり敬語にしますっっ』
もう!!
この人よくわからない。
『…ちょっとは,元気でた?』
『あ…はい。ホントに,ホントにありがとうございます』
越智さんはにっこり笑った。
『よかった。俺はいつでも衣緒李ちゃんサイドだから,忘れないで』
なんていい人なんだろう。
『ところでさ,その格好…
……エロいよね』
『えっ?』
慌てて自分の身なりを確認する。
た,確かにだぶだぶのジャージだけどっ!!
上着だけで膝上まであるけどっ!!
下は何故かジャストなのがあって上着に隠れてるけどっ!!
身長差30㌢もあるんだから仕方ないじゃない(泣)!!
『…今日俺ガマンするの大変そー(笑)』
まったくもう!!


