元不良の青春物語


下駄箱のところで、
私は悩んでいた。

「うぅーん…。」

なんで悩んでいるのか?
それはね…

「土足で行くべきか否か…。」

である。

上靴を持ってくれば
よかったかなと後悔する。

いや、でも、
別に土足でもよくないか?

なんでって?
床には外靴で歩いたであろう足跡が
点々とあるからだ。

でも、いくらなんでも
土足というのは抵抗がある。

でも早く行かないと、
織が酷い目に遭うのは
わかっていたので、

余計に焦って、
思考がうまく働かない。

靴下で行くべき?

でも、そうしたら、
靴下が真っ黒ならぬ、
真っ茶色になるだろう。

「うぅーー…。」

思考停止状態近いなかで
物を考えるのは辛い。

「うぅぅーーー。」

なので、
少し頭痛がする。

あぁ、もう面倒くさい。

「いいや、土足で。」

靴脱いだり履いたりって
面倒臭いし。