元不良の青春物語


私は、織の喉笛に
木刀の切っ先を突きつけて
こう言い放った。

「期待外れ。がっかりだよ。」

織は、目を見開いていた。
きっと、こんな事をいわれるとは
思ってなかったんだと思う。

さしずめ、
自分が勝つんだと
思っていたんだろう顔。

香高 織は、
思ったより強くなかった。

今までで戦った不良の中でも
最弱レベルだった。

「ばいばい。」

木刀を投げ捨てて、
私は生徒会室を去った。

残った生徒会室には、
失神した奴らと、
へたり込んでいる、織が残っていた。