ききいいいいっ。 って言うほどの効果音が出そうな程 無理矢理止まった織は、 煉を睨み付けながらこう言い放った。 「椎名さんに、気安く振れんじゃねぇ!!」 一瞬、織が何を言っているのか、 よくわからなかったけど、 すぐに理解した。 それは、 いつもより温かい左手を見ればわかる。 煉の手だ。 煉がさっきからずっと私の手を握っていたからだ。