屋敷の裏口を出ると、そこには、普通の小学校などのグランドと比べても、まったく劣らないグランドが広がっていた。



いつもは、ただのグランドだけど、今日は、まるで運動会のようなテントが多数立ててある。



そして、そのテントの中には、グランドには似つかわしくない黒いスーツを着た大勢の男達が大勢いた。



「おっ、小夜、こっちだぞ!」



先ほどとは違い、いつも通り元気な真木ヒナタが私を呼ぶ。



私は、真木ヒナタに呼ばれて、真木ヒナタのいるテントに向った。



「何ですか?」



そのテントには、真木ヒナタの他には、組長と静代が座っている。



「小夜って走るの得意なのか?」



「・・・・私・・・こういっては何ですけど、走るのはちょっと・・・」



真木ヒナタの問いに答える私。