黒猫前奏曲

蓮にこの場所が見つかってしまったのは、私の不注意だった。それは仕方がないと諦めているが、こう毎日このお気楽テンションで来られると困ってしまう。

「蓮は次の授業は何なの?」

「俺?俺は体育ですよ」

「なら着替える時間もあるから早く帰りな」

私は埃でも払うかのように手で彼を払う。

「先輩、ひどい!やっと午前中我慢し続けて会えたのにぃ~」

また詰め寄ってこようとするので、ヒラリと交わして弁当箱を持つと屋上のドアを開ける。

「マリア先輩、ごはんは?」

「もう食べました」

後ろからがっかりしたような声が返ってきたが、そのまま無視して、屋上を後にした。