緋凰は私を探して、連れ帰ってくれたみたい。

しかも、それから私は高熱をだして、1日半も目を覚まさなかったらしい。

そりゃあ、緋凰、あんな顔してるわけだよね・・・。

起きた後に、たくさんたくさん緋凰とお話をした。

冷静になった今考えると、私は、緋凰と何にも気にせず仲良くできた頃を懐かしんで、あの場所に行ったんだと思う。

これも、ほぼ無意識だったけど。

緋凰がいれば、なんでも大丈夫な気がしてた。

御門のために頑張る緋凰を励まして、時には一緒に頑張って。

頑張る緋凰と一緒に、自分も頑張ることができた。

なんの不安もなく、緋凰の事を信じ切ってた。

そんな、あのころがうらやましくて懐かしくて、最期の場所にしようとしたのかもしれない。

「俺も、織葉がいれば、なんでもできると思ってたよ。・・・今もな。」

そう言う緋凰と額をくっつけて、なんだかくすぐったいような気持になって、「おんなじね」って、たくさん笑った。

ずっと抱きしめてくれて、なぜかいっぱい謝られて、・・・好き・・・とか、いっぱい言ってくれた。

ただ、死のうとしたことに関しては、ものすごく申し訳なさそうにしてから、

「織葉以外のパートナーなんて作ろうとはおもわねぇから、つーか他の女なんてうざいだけだから。もうそんなこと絶対に考えんな。」

嬉しい厳重注意をされた。