「すいません、怪しい者じゃないんです!」
あたしは説得力のないセリフを口にした。
急いでバックから警察手帳を取り出し、お婆さんに見せる。
「あたしたちは警察の者です!これは捜査ですから安心して下さい!」
これまた説得力のないセリフだったが、お婆さんは信じてくれたようだ。
2、3度うなずくと笑顔でお茶をすすった。
一方、達郎はというと、塀の上で中腰になったまま、あるものを見つめていた。
その視線の先には、水の入った数本のペットボトルがあった。
野良猫よけのために塀の上に置いたのだろう。
「すいません、ちょっといいですか」
達郎は塀の上からお婆さんに声をかけた。
「このペットボトルを置いたのは貴方ですか?」
お婆さんはうなずいた。
「それって、今月に入ってからですか?」
再びうなずくお婆さん。
達郎はその答に唇を尖らせた。
別にすねているわけではない。
考え事をはじめた時の、達郎の癖だ。
あたしは説得力のないセリフを口にした。
急いでバックから警察手帳を取り出し、お婆さんに見せる。
「あたしたちは警察の者です!これは捜査ですから安心して下さい!」
これまた説得力のないセリフだったが、お婆さんは信じてくれたようだ。
2、3度うなずくと笑顔でお茶をすすった。
一方、達郎はというと、塀の上で中腰になったまま、あるものを見つめていた。
その視線の先には、水の入った数本のペットボトルがあった。
野良猫よけのために塀の上に置いたのだろう。
「すいません、ちょっといいですか」
達郎は塀の上からお婆さんに声をかけた。
「このペットボトルを置いたのは貴方ですか?」
お婆さんはうなずいた。
「それって、今月に入ってからですか?」
再びうなずくお婆さん。
達郎はその答に唇を尖らせた。
別にすねているわけではない。
考え事をはじめた時の、達郎の癖だ。


