「ちょっと話したい事があるの。いいかしら?」
そんなリヴィアの言葉にまだ仕事中だと言ったミュリエルに夕方再び来ると告げ、リヴィアは帰って行った。
「何だったの…?」
心配そうな顔で訪ねるラナに、「何でもない」と笑って答えるミュリエル。
しかし内心不安で仕方なかった。
あの美しい微笑みの下に何が隠されているのか…
気持ちを切り替えるように軽く頭を振ると、ミュリエルは再び仕事に取りかかった。
夕方。
ミュリエルが中庭へ向かうと、そこには椅子に腰掛けるリヴィアの姿があった。
「あの…」
ミュリエルに気づき、リヴィアはにっこりと微笑んだ。
「どうぞ」
「あ…はい…」
リヴィアにそう言われ、ミュリエルはそっとリヴィアの正面に腰を下ろした。
緊張した様子のミュリエルに、リヴィアはゆっくりと口を開いた…


