「すまなかった…お前を泣かせてしまって…」
ふたたびふたりは唇を重ねる…
やっぱり私はヴェルヌ様が好き…
全身で感じるヴェルヌの温もりに、ミュリエルは改めてヴェルヌに対する自分の思いを感じる。
同時に、ヴェルヌもまた愛しい存在であるミュリエルの大切さを感じていた。
「ミュリエル…」
ゆっくりと唇を離すと、ヴェルヌはそっとミュリエルの手を取った。
そしてゆっくりと指輪をはめた。
「ヴェルヌ様…これは…」
ミュリエルは、驚いていてヴェルヌを見上げる。
「もらってほしい…その…」
珍しく口ごもるヴェルヌにミュリエルは首を傾げながら指輪を見つめた。
シンプルなシルバーの指輪。
豪華な装飾も、宝石も付いていない。
よく見ると、磨き上げられてはいるものの所々に細かい傷のような物がある。


