「やっぱり無理なんです…身分が…違いすぎる」
「何言ってんだ。俺を信じろって…」
「信じていますッ!」
誰もいない廊下に、ふたりの声だけが響き渡る。
「信じたい…でも…ヴェルヌ様は私に何も言ってくれない…」
私はいつも…部屋でひとりぼっち…
「どうして話してくれなかったのですか…?結婚を、反対されているって…」
「黙れッ!!」
ビクリ、とミュリエルの体が震える。
ヴェルヌの美しい緑色の瞳が、じっとミュリエルを見つめていた。
「俺を信じられないのか…?」
こんなに君を愛しているのに…
愛しているから…
「少し…考える時間をください…」


