「海は昔から決めたことを決して途中で諦めなかっただろう? 俺達が何を言っても決心は揺るがないさ。 俺は海が決めた道ならいいと思ってる。 …母さんはどうだ?」 父は母の肩に手を置いた。 「…月に1回は連絡すること。あとお正月と蓮(レン)の…命日には必ず帰ってくること」 母は涙を拭きながら、いつものようにハキハキと話した。 「うん‥。ありがとう」 私はこうして無事留学することが決まった――――‥。