ドクン、ドクン、ドクンと、自分の鼓動が 頭に響く。 『お礼、言わなきゃ…』 チケットの半券を持って 私も扉に走った。 足が震えてる。 扉のノグ持った手が 止まった。 深呼吸して、ノグを 持ち替えた。 下唇をぎゅっと噛み ゅっくり、 扉を開いた。