二階から秀が降りてきた。


「秀さん!!おはようございます!」


「おはよう」


雲英は秀に歩み寄った。

「ふ~ん、ここではリーダーなのね」

「だまれ」


秀はさっきの古いソファーに腰掛けた。

そして、あの布巾を丁寧にポケットに入れた。


その仕草を光と雲英はしっかりと見た。


「で、なんの用だ」

「依頼だ。」


光は秀をにらみつけながら言った。

秀は眉をしかめた。

「何だ」



「連続殺人の計画を練ってほしい。」


「「は!?」」

その場にいた者の中で雲英と光以外の人は全員そう叫んだ。


「どうした、雲英も、お前も……とうとう狂ったか?」

「狂ってなどいない」

「ふざけるな!! ここは探偵だ。殺人計画など別でやってくれ!」


その瞬間、雲英はカウンターのようなもののそばに立っていた少女の腕を掴んだ。

「きゃっ!」


その少女はおびえたように目を閉じた。

「なんで怖がるの?」



雲英はそう言ってその手を離した。

「なぜ怖がっているか教えようか。  それは、お前に脅迫されているからだ!!木更津!!」