「この地図によれば、この道をまっすぐ行くと探偵団ってのがあるらしい……」

雲英と光は地図を持って歩いている。

「あ~、あれじゃない?」


雲英が指さすもの……

“子供探偵団 なんでも探偵いたします”



「………あれだな」



光はスタスタと歩き出した。

「ちょっ待ってよぉ!」




二人の目の前には古い建物が一件あった。

そこには、一つ、無造作にペンキで描かれた、“子供探偵”の文字。




「くだらねぇ………」

「まぁまぁ、そう言わずに♪」


「雲英なんでそんなに楽しそうなんだよ」

「え?いや、私、あんま同年代の人としゃべったコトないから!」

「あぁ……そうか」


雲英は小学生の時に榊に引き取られた。

両親の虐待に耐えきれなくなって家を出てきた雲英-kira-を、榊がたまたま見つけて、雲英の探偵の才能を知った。
それから雲英は榊の弟子だった。


「あ……いゃ、別に…その………私は寂しくないよ!!光がいるから!」

「別にお前に同情したわけじゃねぇよ」

「あ……そ…そうだよね!あは!」

「きしょ」

「言ったわね~!!」